表面に「此町初寛永四卯(ひのへ)年」
裏面に「国井与左ヱ門」
と刻されている。
この碑は三代徳川将軍家光の寛永年間(一六二四~一六四四)に奥州街道筋に八木沢部落が開かれ、それを記念しての建立であろう。国井与左衛門はこの地の名主役をつとめ、代々与左衛門を名乗った。
寛永四年(一六二七)は「ひのと卯」であることから本碑は後年の建立と思われる。この寛永四年を、奥州道中の開通の年とみる向もあるが、そうではなく、これはあくまで町初めの年である。いずれにしても町初めの年を石に刻し、その起源を明らかにしている点、歴史的価値は高いものである。
町初碑