六四 ザゼン草群生地

1404 ~ 1405
 一、三七九・四平方メートル
 サトイモ科、山中の湿地に生える多年草で、ややミズバショウに似ている。花は暗紫色で、葉にさきだって一~二月頃あらわれ、長さ一〇~二〇センチメートル、幅五~一二センチメートルの大きな卵球形の仏炎苞に包まれ、葉は根生し、長柄があり、円心臓形で長さ幅とも三〇~四〇センチメートル。先端が短く、急にとがり暗緑色で光沢がない。和名は坐禅草、仏炎苞の中にだ円形の肉穂状花序がある姿を、坐禅をくむ僧にたとえたものである。
 近年湿地帯植物の激減する状況を考えるとき、ザゼン草が群生している状態は珍しい。

ザゼン草