六六 ユズリハの木 一本

1406 ~ 1406
 樹高    約一四・五メートル
 胸高周囲  三・一五メートル
 枝張り直径 一三メートル
 推定樹齢  三〇〇年
 トウダイグサ科、ユズリハは本州中南部以西の山中に自生している常緑広葉亜高木である。本県でも庭木として植えられている場合が多い。自生地では、一般に樹高四~一〇メートルの亜高木であるが、本樹は一〇メートル以上となっていて、庭木としてはまれにみる大木である。地上一・一メートルあたりより多くの枝を張り、県下でも唯一の大木と思われる。
 成田山が明治十七年に建造された時の献木(世話人成田久八)で、当時荷馬車へ二本とは積むことのできないほどの大木であったと伝えられる。
 ユズリハはその葉の新旧入れかわりが著しく目立つとの意で、わが国ではこの葉を新年の飾として用いる。
 万葉集の中にも万葉植物として、
  みずみずし 茎の紅い 葉の緑
   ゆずりはなれば 恋のあらわれ
と詠まれている。