民生委員は「生活保護法」の補助機関「児童福祉法」による児童委員を兼ねるなど、福祉立法の運営機関として法的な立場を占めることになったばかりでなく、遺族・母子世帯等の相談援護、各種の証明や調査・共同募金をはじめ、各種の募金への協力など、社会福祉施策の推進上極めて重要な任務を担うこととなったのである。
　第10表は、昭和四十三年以降五十一年までの民生委員が行った相談件数及びその他の業務件数である。

　次に本市における生活保護状況は第11表のとおりである。これらをみると、生活扶助の世帯数及び人数は漸次減少する傾向にあり、昭和三十年代に比べて同五十年は半減している。このことは市民の生活が安定してきたことを立証していると思われる。しかし、それに反して保護費は数倍に増加している。一世帯、一人当りの保護費が増加していることになる。なお、伸びの激増しているのは医療扶助費である。世帯数及び人数は横ばいよりむしろ減少の傾向を示しているが、これら生活保護・医療保護費の急増は最低生活費や医療単価の上昇によるもので、医療費の増加は驚くべき数字を示している。