大田原における医療機関

1529 ~ 1532
大正末期の大田原町内に開業する病院及び医院は、次のとおりである。
  田崎病院      荒町  内科 外科 婦人科 眼科
  株式会社大田原病院
            中町  内科 外科 小児科
  代田医院      栄町
  高橋医院      上町  内科 外科 婦人科
  稲田医院      寺町  耳鼻咽喉科
  青柳医院      中町  内科 眼科
  増山医院      寺町  内科 皮梅科
  花崎医院      大久保町 内科
  塩入医院      寺町  内科 眼科
  和田歯科医院    寺町  歯科
  渡辺歯科医院    寺町  歯科
  武田歯科医院    上町  歯科
  小倉歯科医院    中町  歯科
  橋本医院      女学校前 内科
  川村医院      栄町   外科専門
(「大田原小誌」)

 以上一五か所である。田崎病院については、当町随一の大病院にして建物は県北に誇るべきものであり、内科・外科・産婦人科・眼科の各専門医がおり、伝染病室・消毒室等幾多の長所を有していたことが「大田原小誌」に記されている。
 佐久山には、そのころ村井医院(下町)・前田医院(上町)の二か所があり、歯科は大田原より出張して治療にあたっていたのである。
 野崎には初め薄井医院(場所不明)が開業されたが、のち他に移転し、その後、大正十二年に藤田医院(下石上)が開業したのである。
 親園には、古くから高橋医院(滝沢)が開業している。その後、開業医の名称変更や廃業等があって現在をむかえるのであるが、その変遷については、これを省略した。
 昭和五十年代に入っての医療施設等の状況は第12・13表のとおりである。これによれば、同五十五年度においては、施設数は四〇に及び、その中には病床数三〇〇を超す大病院もある。病院数は那須郡全体の約半数が本市に集中し、診療所の約三分の一が本市にあって開業している状況である。従って医師についても同様、那須郡内の医者の約三分の一が大田原市に於て業を営んでいるのである。
第12表 医療施設状況(昭和五〇・一二・三一~昭和五五・一二・三一)
施設別病院診療所歯科診療所助産所
年度施設数病床数施設数病床数施設数病床数施設数病床数施設数病床数
昭和五〇年四八四二六一六〇三八六四九
〃 五五年六一四二七一五四四〇七七三
(大田原保健所資料)

第13表 勤務場所別、医師・歯科医師数(昭和五〇・一二・三一~昭和五五・一二・三一)
施設別病院診療所歯科診療所その他公的機関
年度
昭和五〇年二〇二一五〇
〃 五五年二七一八一三五九
(大田原保健所資料)

 その他、薬剤師・検査技師・保健婦・看護婦等その他の医療従事者についても、その数は大田原市が最も多く、郡全体の四二パーセントを占めている(第14表)。
第14表 その他の医療従事者数(昭和五五・一二・三一)
区分薬剤師X線技師検査技師栄養士保健婦助産婦看護婦准看護婦看護補助者歯科衛生士歯科技工士
市町村名
大田原市四六一七一六一三九一〇九六五
黒磯市二六一三一〇一三四
塩原町三七三五一八
湯津上村
黒羽町一四
那須町一〇二五五〇三四
西那須野町一八一五三一
一〇五一〇二八一六三二三九二三二三四〇一七一一二
(大田原保健所資料)