国民健康保険は、社会保険(健康保険・共済組合)に加入している人を除いた、農業・商工業等に従事する人を対象として設けられた制度であるが、本市における加入・給付の現状は第28表のとおりである。これによれば、加入者数は本市人口の半数以上を占め、ひとりあたりの療養諸費は、昭和四十五年から五十年までの五年間に、約三倍に激増している。更に同五十年から五十三年までのわずか三年間で、約一・五倍の増加を示し、年ごとに増加しているのである。
第28表 国民健康保険加入、給付状況(各年度末現在) |
年次 | 加入状況 | |
世帯数 | 被保険者数 | 加入率(人口に対して) |
昭和 | | | |
四九 | 六、〇六九 | 二三、八三〇 | 五六・九 |
五〇 | 六、一二〇 | 二三、六八三 | 五五・六 |
五一 | 六、一九二 | 二三、四三一 | 五四・四 |
五二 | 六、二八九 | 二三、三二二 | 五三・五 |
五三 | 六、三九三 | 二三、二六六 | 五一・〇 |
年次 | 給付状況(単位万円) |
総数 | 療養諸費 |
一般診療 | 歯科診療 | 薬剤支給 | 療養費 |
昭和 | | | | | |
四九 | 八一、六〇九 | 七三、三四七 | 四、八四五 | 二五 | 八九八 |
五〇 | 九八、二〇二 | 八六、三五九 | 五、七五二 | 一五 | 一、一六九 |
五一 | 一一六、八二二 | 一〇三、一七七 | 六、二六四 | 三九 | 一、五八一 |
五二 | 一二八、五九六 | 一一三、三六二 | 六、九一四 | 八一 | 一、七八九 |
五三 | 一五一、七五三 | 一三一、〇二八 | 九、六五一 | 一一七 | 二、一六一 |
年次 | 給付状況(単位万円) | 受診率(一般歯科)(%) | 被保険者一人当り療養諸費(円) |
その他の給付 | 高額療養費 |
助産費 | 育児手当 | 葬祭費 |
昭和 | | | | | | |
四九 | 六三五 | 九五 | 一八二 | 一、五八二 | 四六〇・三 | 三三、〇〇八 |
五〇 | 一、二二〇 | 九一 | 一五六 | 三、四四〇 | 四七八・〇 | 三九、一九六 |
五一 | 一、二五二 | 九〇 | 一三四 | 四、二八五 | 五〇一・四 | 四七、〇五六 |
五二 | 一、三九二 | 八〇 | 一八八 | 四、七九〇 | 五〇四・一 | 五一、五四五 |
五三 | 一、五四八 | 七四 | 二〇五 | 六、九六九 | 五三〇・九 | 六一、四二三 |
さて、これらの医療費は、加入者が三割の自己負担をして、残りの七割が市が本人に代って医療機関に支払うことになるのである。その資金は国の補助金と保険税とでまかなうことになっているが、高年齢化が進むに従がって疾病率も大きくなるので、助成も保険税も高額化の傾向が強い。