第1類(4・35・36・38)
口頚部がゆるく外反する深鉢形で,口頚部に楕円状横帯文を集約する。伝統的な阿玉台式の一群で,地文をつけない。
第2類(7・37・41)
口頚部上半が直立する大型のキャリパー状深鉢形土器。4対応する大波状口縁で,波頂部を中心に三角状区画文を描く。必ずしもキャタビラ文を伴わず,地文(縄文,櫛引文)も多用される。7は波頂部が2種あり珍らしい。勝坂式の要素をもつ阿玉台式である。
第3類(10・39・42・78)
深鉢で,口縁のみを文様帯として強調し,器面全体に地文をつける。文様自体を省略し,わずかに器形だけが阿玉台式の形骸をとどめるもので,退嬰的段階の様相を呈するものといえる。78はキャリパー状深鉢形で,波状口縁にとりつけてY字文を垂下させるもの。キャタビラ文や沈線文を全く伴わず,この類の典型事例といえる。