黒羽町鳥瞰図 黒羽町蔵
先人は『紀記』の天地創造の世界観のもとに、天地と一体感の認識のもとに自然に順応してきた。
人知が開けず、自然の厳しさの中に生きてきた古代の稲作人は、神仏の恩恵を享受しながら、自然を耕してきた。
原始人が石器と火を使用したことをもって文化の発祥とする見方がある。そして人間の英知は数々の文化を生み、社会を進展させ生活を豊かにした。
特に人間は石油などの豊かで安い資源エネルギーを活用して、大量生産技術を発展させ、大量消費生活様式を楽しんできた。農業生産の増大、石油化学をはじめとする各種工業製品の氾濫、交通・通信機関の発達、商業の振興などみるべきものがある。
このように戦後の経済は人類史上類例がないほどの長期にわたる高度成長をなし遂げた。現代は技術革新の時代といわれている。コンピューターや産業用ロボット等の導入があり、人類による宇宙飛行さえ実現している。経済と生活の高度成長とは目を見張るものがある。今や「知恵の文化」の時代を迎えている。知恵の値うちが経済成長と人類の幸福とに連らなることを念願するものである。