押川は八溝山地を刻み、須賀川の郷を北から南に流れ、茨城県境を越してから東流し、橋場・上金沢(かみかねさわ)・下金沢(しもかねさわ)・上岡・近町を経て大子町に達し、この地で八溝東麓を南下する久慈川の本流に合流する。本流はさらに山方―大宮―瓜連を経て久慈浜で鹿島灘に注ぐのである。押川は栃木県と茨城県との境に聳える八溝山塊の花瓶山(六三六メートル)を水源とし如来沢を南流し、如来で大蔵(おおくら)入沢を合流して木曽谷川・小元沢・大道(だいどう)沢などの渓流を集めながら 細長い洪涵地(幅三~五百メートル、長さ約九km程)を形成して、如来―宿―横山―樽沢―市場―清水―平渡土―石畑を経て、茨城県内の上金沢―大子方面へ流出する。護岸にタケが植えてある。