本稿は主として、大田原気象通報所の気象関係資料に基づき、黒羽―大田原を含む栃木県北部の気象について概説することにした。
　次の表は『歴史と心のふるさと黒羽』（町勢要覧、昭和五十五年度版）に登載してある「月別気象と降雪霜」（昭和五十四年度）の表である。これによって先づ気象の概観を知っておこう。気温の平均値は一二・四℃・最高一七・九℃、最低が八℃である。一月の平均値二・四℃・八月が二三・七℃である。また降水量は平均値で一三六二・七mmである。なお昭和五十四年度の総降水量は一五二七mmで、一日に降った量では十月十九日の九三mmである。
　初霜十月十四日（昭和五十三年）、終霜五月十三日（昭和五十四年）、初雪十二月十九日（昭和五十三年）、終雪三月四日（昭和五十四年）。