一 四季の気象

72 ~ 74
 ○冬(十二月・一月・二月)の気象
 初冬になると時々北西の季節風が吹き出し、十二月下旬頃には西高東低の冬型の気圧配置となる。冬は季節風が吹きカラカラ天気となる。一月下旬頃低気圧が、本州南岸を通ると雨か雪を降らせる。立春頃から寒暖を繰り返し春に移行する。
 ○春(三月~五月)の気象
 移動性高気圧と低気圧が交互にあらわれ、気温も寒暖、天気の好悪天とが周期的に変化してくる。やがて「五月(さつき)晴」がみられ、早朝の冷え込みで晩霜がおり、霜害を与える年もある。
 日本海を低気圧が通り気温が上昇し、初夏を迎えるが、気圧前線の通過によっては、突風、雷雨、さらに雹害をうけることもある。
 梅雨(つゆ)は五月下旬頃からその走りがみられる。
 ○夏(六~八月)の気象
 六月―七月中旬まで梅雨型の気圧配置が続く。平年の梅雨(つゆ)入りは六月十一日、梅雨明(あ)けが七月十六日で、高岩(黒羽向町)の夏祭り頃になって初めて気象も夏型に移行し暑くなる。
 時に台風が本土へ接近することがある。
 ○秋(九―十一月)の気象
 天気は周期的に変化する。残暑は九月半ばまで続き、十月初めまで秋雨(あきさめ)前線が本州海岸に停滞して雨期が続くことが多い。いわゆる秋の長雨(ながあめ)の時期である。その後は天気が周期的に変り、秋晴れと曇雨の日を交互に迎えることがある。
 十一月半ば頃から冬型の気圧配置をみせ初め、季節風が吹き出すようになり、朝晩冷え込みが強くなる。
 二百十日、二十日(はつか)を厄日とする。秋の台風は本土に上陸し災害を与えるが、栃木県の黒羽地方は災害が少ない方である。
 本稿の内容は主として『大田原気象通報所累年報』(栃木県北部の気象)と『栃木県新誌』(奥田久著)『栃木県の植物と動物』により編集した。
参考)八溝山の雨量(付那須岳)
(ロボット雨量)
八溝山那須岳
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