昆虫類は現存する動物の中で最も種類が多く、百万種を越えると言われている。陸上・水中・空中・地中あらゆるところに生息している。(「栃木県の植物と動物」による)
昆虫類については調査研究も不充分であり、種類については書けない。
戦後BHCによりノミ、シラミは絶滅同様となり喜ばしいことであるが、夏の風物詩であつたホタルは極めて減少し、特にゲンジボタルは現在見当らない。逆にゴキブリ・アブラムシ・ハサミムシ等は増加している。特にゴキブリは、昭和三十年(一九五五)頃までは農村地帯では見られなかつたが、現在はどこの家庭でもゴキブリ退治に大わらわである。
昭和四十五年(一九七〇)頃よりマツクイ虫の被害が発表されたが、幸い黒羽町にはこの被害はない。しかし須賀川地区と茨城県との県境まで入りこんで来ている。これはマツのマダラカミキリが媒介するマツのザイセンチユウの害と言われている。湯津上村の国定史跡下侍塚古墳の赤松が、昭和五十四年(一九七九)三本、五十五年に四本も枯れたと言う。これは県南茨城方面で猛威を振るつているものとは別で、マツのタマバイという種類とのことである。