三、鎌倉時代における那須氏

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 源頼朝は治承四年(一一八〇)、鎌倉に本拠を置き、着々と軍事政権を固めていった。文治元年(一一八五)には、日本国総追捕使、総地頭となり、建久元年(一一九〇)に右近衛大将、そうして建久二年(一一九二)、征夷大将軍に任命された。鎌倉時代はここに新たな息吹きをもって、力強く動き出したのである。
 こうした新しく大きな時代の流れの中に、那須氏はどのような消長の経過をたどったのであろうか、その足跡を尋ねてみよう。