(二) 乱世の怒涛の中で

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 上杉褝秀の乱に端を発した関東の動乱は、永享の乱を経て結城合戦に至り、一応の決着がついたのである。この一連の動乱の渦中に巻き込まれた那須氏は、惣領中心の同族結合が崩れ去り、兄弟相争って上那須、下那須に分裂し、また鎌倉府方と幕府方とに親子が分かれて抗争するなど、深刻な問題をかかえることになった。家臣団や周辺の武士たちの間にも対立抗争が拡がっていった。
 その後上・下両那須氏の辿った道はどうであったろうか。