目次
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第二編 歴史の流れ
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第四章 近世
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第一節 封建社会のしくみ
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二、近世大名としての大関氏の成立と展開
(三) 民政
324 ~ 324
民政は、藩政改革の中の一手段として、目代の巡村、触書の達し、村役人による督励のみで政蹟は挙がらない。藩勝手向きの不足が発端となる藩政改革は良策を生み出し得ない。前項でのべた領主金主による献納金・御用金・借用金が農政面に向けられず、倹約令の頻発、年貢上納米の完納に勤めさせるだけでは一時的な効果しか期待できない。黒羽藩の各時代の藩政改革は、右の域を大きく出ていない。しかし、民政に目を向けた藩主・賢相の治蹟を述べる。また、民政施行中に起った百姓騒動の概略をも述べる。