(一) 武家学校

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 近世には、武家の学校として藩校、庶民の学校としての寺子屋が成立した。近世武家は、比較的安定した平和な社会において指導者としての高い教養が求められた。そこで、幕府の学校及び藩校が設けられたのである。
 近世は、士、農、工、商の身分制が確立してきた時代であったので、藩校と庶民の寺子屋は全く別個のものであった。
 江戸時代の諸藩では、藩士の教育のために、城下に藩直轄の学校を設けた。これが、藩校(藩学)である。江戸時代の初期には少数であったが、中期以後は急速に普及し、幕末維新期には、小藩にも及び、大部分の藩が設けることになった。
 さて、黒羽藩の状況を述べてみる。