2 訓条 (『創垂可継』、諸職掲示)

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(一)、早朝に父母に告て堂上へ登るの諸生、各汝の威儀を慎み、進退固く其の法を正し、長幼之序を守りて、我より年長けたる者には、必ず礼儀を厚くし、教を守りて、人を侮り偽る事勿れ。又己より幼き者をば敬愛して、虚談を以て人の道にあらざる事を教うる事勿れ。読書終りて己が家に帰らば、慎敬して必ず父母の安否を尋ねて後、其の日の遊興に心を移すべし。

(一)、幼児の者、家に有りては、父母兄の教を守り虚言を言わず、我儘に暮す事勿れ。

(一)、読書会読之席に於て、虚談雑言いうべからず。

(一)、素読は四書を初として、五経に及び、五経終りの日、有司へ其の旨を達すべし、向後必ずこれを賞せん。其後春秋左氏伝を習うの後、歴史又雑書に及ぼす事をゆるす。

(一)、五経半に及ぶの頃、四書の義理を穿さくして、忠孝の道を弁(わきま)うべし。