3 束脩謝儀

476 ~ 476
寺子屋の所在地の便否、経営主体者たる師匠などによって、一様でないが、金納か物納か或いは納期等をみてもその大体を知ることが出来る。金納よりも物納が多い。ことに束脩の場合には物納が多かった。赤飯、酒、するめ、菓子、粉、米、などもあった。
 謝儀には銭が多かったといわれている。納期は節句とか盆、正月が多い。家庭の懐具合によったものである。寺内政信氏の調査資料をあげて幕末頃の謝儀の大概を推知してみる。
 安政二年(一八五五) 月に米一升        芳賀久下田
 文久三年(一八六三) 月に米一升と一銭     宇都宮
 慶応元年(一八六五) 月に銭五銭        鹿沼久保丁
 同 二年       米一升と三銭三厘     鹿沼上殿
 明治二年(一八六九) 月米一升と百文      宇都宮平松

文献   (栃木県教育史)

(栃木県史)

(教育の歴史)