17 作新館の分校設置

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先に十年(一八七七)一月、大輪村から同村設置の小学校同輪舎の児童を、作新館に収容教授してもらうことにしていたが、同十五年にいたり、何分大輪村からは、通学距離が遠くて、一、二年生が欠席勝ちであるから、同輪舎を分離し、大輪村に作新館の分校として設置したいと、同村から申し入れてきたので、同年七月「私立作新館分校設置ノ義伺」という書類を作り、作新館主大関増勤代理家扶浄法寺操、並に学務委員益子元連署を以て県に差出した。その形式は先に同年四月差出した私立学校作新館設置伺と同様であるから省略する。この伺書に生徒員数凡そ四十人、授業料の収入一か年金四円八十銭とあるから一か月金壱銭の授業料であった。同年九月十五日、聞届の令達があったから、翌十月移転して授業を開始した。