参道の中段に山門があり、山門を過ぎて石段を登ると大雄寺の伽藍が建つ台地にでる。
総門の手前に経蔵があり、総門の左右から廻廊がのびて左側と座禅堂を経て本堂に連なり、右側は中庭の鐘楼を見ながら庫裡に続いている。本堂は桁行十二間梁間八間の大伽藍で、背後に御霊屋が接続し、本堂の右側に大玄関がつきその右に庫裡が建っている。庫裡は中庭に面した一部が中二階式に造られている。総体に簡素、無飾の建造物であるが、禅的精神を吸みとることが出来る。大雄寺は応永十一年(一四〇四)の開山であるが、戦乱により余瀬にて焼失、その後文安五年(一四四八)大関忠増によって再興され天正四年(一五七六)黒羽城と共に現在地に移築したものである。