温泉神社祭礼祭式
寅の刻に、次の神供を奉った。
御鏡七重 高杯紙敷亦摂社末社
神白酒清酒なり 黒酒湯酒也
瓶子三方 壱壺
神饌は次図の通りである。
御神供所に、社家が覆面にて盛り調い置く。
次に本殿で、大宮司による神事が営まれる。神楽殿では神楽が奏せられ、巫女(みこ)が舞う姿もみられた。やがて神輿(みこし)が繰り出される。
行列之事(こと)
先 一榊
猿田彦
次 前抜
次 太鼓
次 獅子
次 神馬
次 御鋒
次 御幡 四神
次 御弓
次 御鋒
次 御楽男 笙亦横笛
次 武者
次 大麻 社家一人
次 随身 社人二人
次 散米 社家一人
次 幣帛 同 一人
次 祝詞 同 一人
次 神鏡 同 一人
次 御宝釼 同 二人
次 巫女
次 大宮司 衣冠又束帯
神輿
次 大宮司(当主) 冠束帯
次 嫡子(当主) 相詰無之時ハ神輿ニ供奉ス
次ニ神宮寺 前当
次 社番
(注) 〔行幸順路〕桜門前石階―鳥居―馬場―神橋―下の神橋―馬場坂―馬場―桟敷前―御仮殿(入御)
御仮殿前の神事が営まれる。神楽男が神楽を奏し、舞二座あり。流鏑馬(やぶさめ)(的一か処)―二度目流鏑馬(的三か処)―獅子舞―三度目の流鏑馬(的一ツ也)―二度目の獅子舞と続く。
温泉神社の流鏑馬
高雄郷「大宮」影向石
こうして、御仮殿前の神事が終ると、神輿は還御する。
毎歳九月十九日の御影祭式の神供は左の通りである。
本殿で神事が営まれた後、神宮寺参詣、奏神楽散米行事、玉串行事、十八神祭行事等がある。なお氏子産子による千度角力(相撲)が行われる。『千度』は俗に『千』と言う。(現在はおこなわれていない)