三 大正中期須賀川村会傍聴人取締規則

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 つぎに記したのは大正七年告示の須賀川村会傍聴人規則であるが、何れの町村のものも殆ど同様で上意下達式であった。
 須賀川村会傍聴人取締規則(大正七年六月六日告示第一二号)
第一条 傍聴セムトスルモノハ、自己ノ住所氏名ヲ記シタル名刺ヲ受附係ニ出シ、傍聴券ヲ受クヘシ

第二条 傍聴席ニアルモノハ、左ノ事項ヲ遵守スヘシ
  一、帽子又ハ外套ノ類ヲ携帯スヘカラス
  一、傘状ノ類ヲ携帯スヘカラス
  一、飲食物吸煙又ハ私語スヘカラス
  一、議場ノ言論ニ対シ可否ヲ表スヘカラス
  一、喧擾ニ渉リ議事ヲ妨害スヘカラス
第三条 左ニ記載シタルモノハ傍聴ヲ許サス
  一、戎器又ハ兇器ヲ携帯シタル者
  一、異様ノ服装ヲシタル者
  一、酩酊ト認ムルモノ
  一、瘋癩白痴ト認ムルモノ
  一、傍聴席ニ狹隘ヲ告ケタルモノ
第四条 傍聴人ハ何等ノ事由アルモ議員席ニ入ルヘカラス
第五条 傍聴人ハ猥リニ議員控室ニ入ルヘカラス
第六条 傍聴ヲ禁シタルトキ又退場処分ヲ受ケタルモノハ、速ニ退場スヘシ
第七条 傍聴人ハ傍聴係ノ指揮ニ依ルニ非レハ、出入スルヲ得ス
 後に掲げる黒羽町議会傍聴規則と比べたときにどんな感懐がわいてくるだろうか。