昭和四年に老人福祉法が制定(昭和六年施行)され、その施策として六五歳以上の老衰者が対象となって取りあげられると共に、養老院が初めて設けられた。
戦後昭和二十五年生活保護法が制定され、それまでの養老院は養老施設として引継がれた。更に昭和三十四年国民年金法が制定され、国民年金制度の実現と共に、同法制定時加入資格のなかった高齢者に対し、老齢福祉年金が支給されるようになったが、これは老人のみを対象としたものではなく、一般社会保障施策の中で老人福祉が行われたのである。
昭和二十六年には「としよりの日」を制定し国民的行事を行う日と定め、この日を中心に敬老会を行うようになった。戦後社会、経済の環境変化等は、老人の生活の不安定をもたらし、いろいろな角度から老人福祉法制定の機運が高まり、昭和三十八年七月十一日老人福祉法が制定された。
次いで老人の健康問題については昭和四十八年法の改正により老人医療の支給が開始された。
又老人の集りとして老人クラブが急速に進められた。昭和二十六年に蜂巣地域において、老人クラブの前身とも言うべき老年男女共和会が結成された。その後老人福祉法が制定されたので、法的制度が確立した。