昭和五十六年(一九八一)度を後期計画の初年度とし、昭和六十年(一九八五)を目途として計画を策定したものである。●農業については現実の食糧事情に立脚した近代化を推進しながら、「うまい米の産地」「種子場の確保」を水田経営の中核とし、地域特産である畜産、たばこ、茶、こんにゃく等により、安定した食糧供給地とする、農業経営の推進を図る。●林業については、優良林の保育、木材の生産により経営の近代化を図り、八溝林業の中核地帯の形成を推進する。●商業については、近隣の商業圏への消費動向が強いため、地域社会にあった顧客誘引策が必要であるので「魅力ある商店づくり」を進める。●観光については、自然景観の保護育成を図り、併せて、町内の史跡を生かし、自然に親しむ「ふるさと」を感じる、「やすらぎの観光」をめざし、その実現に努める。●工業については、経営の近代化による余剰労力及び若干労働力の就労を積極的に進め、農工両全の町として飛躍的な繁営を図る。
●福祉施策と人づくりの推進
今日のように、激動する社会構造とその多様化の中に、人生を送るには生涯学習が必要であるので、社会教育施設の整備を図る。老齢化社会に対応するため、老人福祉センター、更に保健センターを建設し、健康で文化的な生活が送れるよう、総合的な住民福祉の徹底を図っていく。
●義務教育の施設の整備
児童生徒が、健康で心豊かな創造性に富んだ、個性と能力を充分発揮できるよう、中学校統合を促進する。
●道路通信網の整備と生活環境の整備
道路交通通信網の整備については、計画的な道路投資により、主要道の改良を図り、生活路線の全線舗装の実現を促進する。また、黒羽と湯津上を結ぶ那珂川「湯殿大橋」の架橋も、間近かに迫り、この完成は、地域産業発展に資する面が誠に大きい。なお第三期山村振興事業により、健康増進施設としての広場の造成やスポーツ施設の整備など、住みよい生活環境の整備を積極的に推進する。