八 観音堂

913 ~ 913
黒羽町大字大久保(堂坂)にある。創建年代は不明である。堂坂の地名はこの堂から出ている。十一面観世音像を安置する。この観世音像は、一木造りで高さ一四〇センチメートル、肩幅三二センチメートル、胎内に弘安元年(一二七八)、仏師堯尊作とある。頭上面は現在三面(十面のうち)しか残っていない。黒羽町指定の文化財である。
 観音堂は、延享二年(一七四五)野火により焼失したが、仏像は焼失をまぬかれた。後延享五年に再建されたが、腐朽したので後に道坂の地に建立した。