黒羽町大字中野内字青木にあった。行基(六八八~七四九、奈良時代の僧。法相宗。教化活動に全国を歴遊、社会事業にも尽す)の作と伝えられる阿弥陀像を安置する。創建年代は不明であるが、天正十一年(一五八三)奉納の鰐口(直径二〇センチメートル、厚さ八センチメートル、黒羽町指定文化財)は、表裏二面に次のような銘文がある。
表面 為二世大願悉地成就平等利益
干時天正十一年癸未三月吉日
裏面 奉懸□鰐口於青木弥陀御宝前所刻
本願 別当奥覚宥賢 敬白
堂は二間四面(昔は三間四面)である。棟札に、「大旦那大関伊豫守(増輔)様金子弐分寄進也」とある。