目次
/
第三編 拾遺
/
第二章 文化財
/
二 文化財の説明
1 紙本墨書渡辺家三文裏銭文由緒記 附銀銭
917 ~ 918
渡辺家は黒羽藩士で、先祖は同家の系図や諸臣系略(創垂可継)によると「羅生門で知られている渡辺綱の子孫である渡辺山城守茂が姉川合戦での戦功を書いたものがこの三文由緒記」である。
この文書が国の重要美術品に指定された理由は、この筆者が渡辺茂右衛門=戸田茂睡(もすい)=だからである。戸田茂睡については人物編に詳述。
渡辺家には、茂睡の著梨本集のほか、ぼたんの絵に茂睡が「しらなみと よそにもみるや ふかみぐさ 花のつゆしく庭の朝風」と讃したものが残っている。茂睡の実父善右衛門の墓碑は黒羽大雄寺にあって子孫である渡辺氏が守っている。附銀銭の一つは和銅開珎である。
紙本墨書渡辺家三文裏銭文由緒記