11 木版紙本著色五百羅漢像

920 ~ 920
縦一八三センチメートル、横一一九センチメートルの木版画紙本著色の図幅である。
 羅漢はほとけの称号の一つで、阿羅漢とも称え、修行者の最高位にある方を言う。五百羅漢は釈迦の弟子で阿羅漢となり釈迦に随従していた五百人の聖者のことを言うが、また釈迦の入滅後その遺教を合誦し、教団を統一するために集まった、第一結集の聖者のことも言うようである。後世になり釈迦の信仰とともに、その弟子たちの崇拝も盛んになり、五百羅漢の像が描かれたり木像が建立された。
 この図幅は江戸時代の作品で、紙本の特質をいかし、やわらかな木版画に淡彩をほどこしたもので、崇高さが満ち溢れ、仏画として価値高いものがある。