宝冠釈迦とよばれる仏像で、手印(弥陀定印)を結んだ修行中のお姿は尊く美しい。この木像は、寄木、玉眼、漆箔、やや面長で瞳のまわりに色彩が加えてある。また宝冠に精巧をつくしている点などから室町時代(足利初期)の作かと思われる。
仏像の背面に少しく焼痕が見られるのは、大雄寺が余瀬の白旗山にあった応永年間(一三九四~一四二七)那須太郎資之と五郎資重との兵乱に、伽藍焼失しこの本尊もその厄にあったと伝えられているが、幾星霜を経た今日ほとんど完全なお姿であることは、法徳のしからしむるところと思われる。

木造釈迦如来坐像
(本堂)