ヒイラギは、関東以西、四国、九州の山地に自生し、また庭園に植えられている常緑の小高木で、疼木ともいう。疼はひいらぐ(痛む)の意味で葉のトゲにふれると疼痛を起こすことからその名がつけられた。御霊神社のヒイラギは地上一メートルの周囲三・五メートル、樹高一一・六メートル、枝張り東西一五・三メートルで東西に分枝し東枝は斜にあがり、西枝は直立し、昭和四十一年二十六号台風で、径三〇センチメートルの枝が折れ、ここでさらに分枝している。推定樹齢七〇〇年、生育なお旺盛で地面に実生が生えている。
御霊神社は久寿二年(一一五五)三浦介が那須野ヶ原で九尾の狐を退治した後、その御霊をなぐさめるためにまつったといわれ、したがってこのヒイラギも推定樹齢からみて由緒あるものと思われる。