目次
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第三編 拾遺
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第二章 文化財
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二 文化財の説明
40 大塚古墳
927 ~ 927
この古墳は、那珂川水系松葉川沿いに樹枝状に開けた洪涵地と丘陵との接する畑地にある。古墳の位置は、この地と舟戸古墳群、小滝、大塚等とを結ぶ要衝の地にあり、近くには青木と大塚の要害跡もある。
この古墳の形状は、一辺の長さ約二八メートルの二段築造とみられる塚で、高さは約八メートルで、北側は約六メートルである。これは南に低い傾斜地に立地しているからである。地積は約一三アール程である。円墳か方墳かは現状では不分明である。その基底部や周湟等がその痕跡をとどめていないので確かなことはわからない。
黒羽藩資料『創垂可継』によると豊城命の孫彦狭島王の御衣と御髪を桜田の人たちが、その仁徳を慕って、この郷内に塚を築いて葬ったので王塚と称するようになったと記されてある。
大塚古墳