1 青木要害跡

942 ~ 942
① 大字中野内字青木  ② -  ③ 山林、社寺境内  ④ やや良、部分壊 ⑤ 青木三河守 ⑥ 室町後期 ⑦ 青木は城麓の集落

 青木城跡は松葉川沿いの丘陵端にあり、城郭は標高二五〇~二七〇メートルの所に立地していて、比高もかなりある。麓の沖積地は青木の地名が示すように築城当時は湿地帯であったとみられ、後背地の山も深く要害である。郭内は約一ヘクタールで、郭は単郭とみられるが地形を生かし土塁と堀を配置し複雑である。この地一帯は那須十二郷の一つ「全倉」の地と擬せられるところで、松葉川一帯の沖積地は湿地帯で水田に適した地帯である。築城は室町後期土豪青木三河守によりつくられ三河守自身が居城したと伝えられている。この地は高尾郷を支配する青木氏の拠点で松葉川の谷あり、穀倉地帯を支配し、北部に東山道の脇みち棚倉道が東西に通じ、軍事口を扼する要衝地である。