『ほそ道』本文に「山は奥ある気色にて、谷道遥かに、松・杉黒く、苔しただりて、卯月の天今なお寒し。十景尽くる所、橋を渡って山門に入る。」とある。
なお『曽良隨行日記』に次の記事あり。
四月五日、奈須(なす)雲岩寺ニ詣で、佛頂和尚旧庵(霊蟹窟仏頂可南)を尋。
木啄も庵は破らず夏木立
翁に供せられて、雲岩寺遊ふ。茂りたる山の入口ゟ清冷たる川にそひて、三町斗歩て山門ニ至ル。鉢盂峯、龍雲洞・千丈・玲瓏の岩・五橋・三井、総てかんのうこかさせる所なし。
物いはで石のゐる間や夏の勤
二 十景・五橋・三井