須賀川茶の栽培地は八溝山を刻む久慈川の上流である押川の洪涵地一帯である。冷涼の気候であるが、日当りと水はけがよい山の斜面である。地質は花崗岩などが風化した角礫壌土である。
この地方は地理的にも歴史的にも茨城県と関係の深いところで、佐貫(さぬき)茶(ひろく奥久慈茶とも保内茶ともいう)の生産地帯の外縁に属し、茶栽培の適性地である。
須賀川で茶の生産が盛んになったのは何時の頃かはよくわかっていない。
(注)佐貫茶は室町時代の末ころ、西福寺の僧、慶福が京都の宇治から茶種を持参し石附の兵次に栽培し、次第に広まったとある。品種は、優良な「ヤブキタ」である。
須賀川茶は甘涼しい茶であるという。煎茶は香気が強い。ほどよい甘さと渋みがその持ち味で緑茶の代表とされている。
須賀川には製茶工場が三工場あり、生産者の経営努力により年々品質の向上をみせている。
お茶の品評会
須賀川の銘茶