この地は茨城県大子地方と隣接している。大子地方はこんにゃくの主産地である。こんにゃくの神さまと崇められた中島藤右衛門が粉こんにゃくの作り方を普及してからだという。
こんにゃくは「おでん」「煮〆」をはじめ多くの献立に活かされ、乙な味がある。
(注)「粉菎(こん)蒻製始の事」(『加藤寛斉随筆』)に「生玉にて御国売りは勿論他領までも出すと言えども、寒腐りになりて益分も少なく、一駄の貫目重く、不便なるを歎き、諸沢村地割坪藤右衛門という者工夫し、生玉を刻み乾して水車にて砕き、再び車にて細末とし、寛政年中成就し、粉と石灰とを袋にして携え、合せ方を伝習す。(以下略)」とある。
こんにゃくいもの乾燥作業