3、もちつき歌

1020 ~ 1021
  綾織池
 恋しくばたずね来てみよ(ろ)下野の
 那須の小手谷(こでや)(御亭)の綾織りが池(あやおりがいけ)
 あやを(は)織らずに錦(にしき)おりなす(しろ)
 (あやおりときいてたずねてみたまでは、あやをおらずににしきおらせる)
 
 烏めが木からぼっこちて
 一、この餅は なんぼ(いくら)搗(つ)いたと
   人きかば 二石三石
   七せ八叺(かます)(八おけ) ヨイトサノサ

 二、うぐいすは どこで生れて
   声がよい 奥のお山の
   千本桜 ヨイトサノサ

 
 三、烏(からす)めが 木からぼっこちて(おっこちて)
   世迷ごと 二度と止(とま)る(のぼる)まい
   枯木小枝に ヨイトサノサ

 
 四、奥山で 貂(てん)と狐が
   昼寝して 狩人通るを
   夢を見たもし ヨイトサノサ

 
 五、黒羽(白河)の天守櫓の
   八重桜 八重につぼんで
   九重で(に)咲く ヨイトサノサ

 
 六、九重が 十二ひとえ(に)
   咲くならば これの天守は(天守やぐらは)
   花で輝く ヨイトサノサ  ヨイト

 
 その他
  〽 黒羽の 橋のたもとの なめらへび
  通る人ごみ よれてからまる
  〽 日暮れ小松原しょなしょなゆえば
    松の露やら 涙やら