(二) 大豆田

1087 ~ 1088
 大豆田(おおまめだ)は、那珂川と湯坂川(大豆田川・金掘川とも言う)の合流地付近の段丘上に立地している。
 古来から湧水に恵まれ、豊饒地(ほうじょうち)である。大豆田の地名もこれに因(よ)るという。
 古墳『高黒(たかぐろ)塚』と古社『湯泉神社』があることはこの地が早期に開けたことを示している。
 この地は東山道が、この地を通過し、桜並木があった清水坂付近で大田原・日光道と福原・江戸街道が分岐(ぶんき)し、橋本町近傍に『黒羽河岸(かし)』が置かれたなど、交通上の要衝地であった。現在の新装なった『豆田橋』の交通量も極めて大きい。なお大豆田坂は明治四十五年(一九一二)七月開さくされた。旧路は公民館前を通っていた。坂の上に『修道記念碑』があって、先人の功業をたゝえている。
 主な集落に本坪(ほんつぼ)・宮本(みやもと)・清水・土屋(どや)町・高黒(たかぐろ)・橋本町・下坪・上の台等があり、現在行政区を異にしているが、K付近と駅裏が大豆田地内にある。
 主な地名に、高黒・河原・摺鉢・道上・大豆田・上の台などがみられる。