(八) 亀久

1094 ~ 1094
 亀久(かめひさ)は八溝(やみぞ)山系御亭(こてや)山塊の南斜面を占め、大部分が山地である。『亀久』は、まことにお目出たい地名である。『亀』は長寿にあやかる祝いを象徴することばであり、『久(ひさしい)』も喜ばしいことが長期間継続していることを意味しているからである。
 『亀久』の呼称は明治九年(一八七六)からといわれている。
 此の地は近世のころ、入亀山村(久世平久郎知行地=五百九十六石余)と大久保村(『酒井岩五郎』知行地=七十八石、『倉橋三左衛門』知行地=七十八石、『桑山弁吉』知行地=七十八石の三給地)とにわかれていたが、両村が合併したとき、各村名のうち一字づつをとり、これを組み合わせて、おめでたい村名に誕生させたという。
 亀久地内の地名に、須麦、・笹目・鷹木田・沢田・柿木内・中野内・輪手・帯石・白向・広久保・道場平・屋敷前・屋敷後・川木谷・城ケ平・堂ノ上・山下・舟木・熊久保・萩久保・川萩田・大平等がある。