(三) 雲岩寺

1096 ~ 1096
 緑豊かな八溝山地の西部を刻んで南流する武茂(むも)の渓谷に沿って雲岩寺(うんがんじ)の集落がある。
 主な地名に大崎・露久保・桧沢・畑田・桃木平・川中子・阿池ケ平・酒盛平・猿喰田・桧沢口・猿喰・四斗蒔・深谷・南平・木滝・森野前・須野・加良美上・西輪などがある。
 この地は臨済禅の古刹(こさつ)『東山雲巌寺』がある所で、大字名『雲岩寺(うんがんじ)』はこれに由来したものであろう。人家が密集している『宿(しゅく)』は門前の町である。
 『露久保』は『露』ほど僅かな『窪(くぼ)地』の意であり、『加良美上(からみあげ)』は『岩礁(がんしょう)地』につけられた名であろう。