県内の年平均気温の分布は、第一図に示してあるが、平野部の気温傾度はゆるく、北部山岳地域では急になっている。湯津上村は一三度の等温線付近にある。日中の最高気温は十四時頃で、日較差は冬、春、夏それぞれ一〇度前後であり、比較的大きい点で内陸的気候といえる。第二図のグラフが示すように、気温は、春、上昇しはじめ、四月上旬になると、平均気温は、九・二度となり、桜の開花がはじまり、湯津上村地方は、四月十日前後に満開となる。七月下旬から八月上旬にかけては、気温が最も高い時期で、この頃は、日中の最高気温が三〇度をこえる日も多く、七月の日最高気温の平均は、二七・四度、八月は、二七・六度である。秋になると、気温は急降下し、四月下旬と十月下旬は、年の平均気温と同じくらいになり、一年中で最も快適な季節である。十月下旬になると、平均気温が、一五度以下になり、紅葉がはじまる。この頃から、霜や結氷がみられるようになる。一月の最低気温の平均が零下三・三度で年間で最も低い月である。
第一図 栃木県の年平均気温分布(℃)
第二図 月別気温の年変化(佐良土小科学クラブ調)