県北地方の降水量の分布は、那須山系から南西高原方面にのびる山岳部に多く、年間降水量は二〇〇〇~二三〇〇ミリであり、南東方向に山を下るにつれて少なくなり、平野部では、一三〇〇~一五〇〇ミリくらいとなる。第四図に示されているように、芦野から大田原付近にかけて最も少なくなる。月降水量の年変化は、第五図のようである。降水量は、寒候期に少なく、暖候期に多い。最も少ないのは、一月で、多いのは八月である。六、七月の雨量の大部分は、梅雨によるもので、八月の雨量は、主に雷雨によるが、台風による場合もある。ただし、夏期は年によって差異がみられ、九月が最多となることもある。梅雨期から夏期、台風期、秋雨期にかけて雨量は多く、十月、十一月としだいに減少する。
第4図 年降水量(mm)
第5図 月平均降水量(佐良土小科学クラブ調)(mm)