食虫植物として知られるモウセンゴケは、日の当たる湿地に生えている。葉の表面に紅紫色の腺毛があり、小さい虫がこれにさわると、その粘液のため動けなくなり、消化されてしまう。以前、下河原地内に小さな湿原があったが、開田による区画整理と共に消え失せ、そこに自生していたモウセンゴケもあわせて絶滅してしまった。
以上は、急激に消滅してしまったものであるが、シュンラン・エビネなども最近の野草愛好ブームにより乱獲され、個体数が著しく減少してしまった。野山を散策するとき、かつてそこに見られた花が見られなくなってしまうことは、実にさびしいことである。
モウセンゴケ