ドクウツギ

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箒川の河原に生えている高さ一・五メートル位の落葉低木である。夏になると、直径三~四ミリの赤い果実をたくさんつける。いかにもおいしそうに見えるが、食べると生命を落とすほどの猛毒がある。赤い実は熟してくるとぶどう色になる。
 このほかにも有毒植物はたくさんあるが、利用法によって、薬用になることもある。
 例えば、クサノオウは人類のみならずウサギなどに食べさせるとたいへん有毒であるが、反面、丹毒の薬にもなるという。普通に見られるものとして、キツネノボタン・ウマノアシガタ・タケニグサ・ヒガンバナ・アオマムシグサなどがある。
参考文献
牧野新日本植物図鑑  北隆館
とちぎの自然     栃木県
原色日本植物図鑑   保育社
とちぎの花 古沢昭 花神社
栃木県の動物と植物  下野新聞社
植物(くらしとなかま)文研出版
栃木の植物 森谷憲 栃の葉豊房
付記
この第四章の編集・執筆には、特に加藤仁氏(環境庁国定・国立指定植物改定調査審議委員)の格別なるご指導と、ご配慮を賜わりました。