第28図 酢屋古墳と発掘状況
第29図 酢屋古墳の発掘状況
発掘された三基のうちの一基からは、箱式石棺(はこしきせきかん)が発見され(第30図)、周湟からは、これと重複し住居跡が検出された。また、近くからは剣二口(ふり)、刀二口、短剣と思われるもの一口が発見され、祭壇に用いられたと思われる小形の土師器(はじき)数点が出土した。土師器のほか、櫛(くし)・滑石製(かっせきせい)の剣形模造品・滑石製の紡錘車・小玉などが検出され、この古墳は、五世紀後半から六世紀初頭の築造と推定されている。
第30図 酢屋古墳の箱式石棺と土師器