目次
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第二編 歴史
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第一章 考古学上からみた湯津上地方
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第四節 古墳時代
観音塚古墳
58 ~ 58
小船渡地内にある円墳で、小船渡二号墳とか観音塚古墳とよんでいる。那珂川をはさんで黒羽町の銭室塚(ぜにむろづか)古墳と対しており、墳丘は二段築成で大形である。直径約四〇メートル、高さおよそ六メートルである。昭和三年ころの植樹の際に、下段上面に円筒埴輪が環状にみられ、墳頂部からも埴輪片が出土しているので、埴輪をともなう古墳であることがわかる(第31図)。この観音塚古墳のすぐ南約三〇メートルのところには、さきに記した二ツ室塚古墳(小船渡一号)が位置している。
第31図 観音塚古墳出土の埴輪