目次
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第二編 歴史
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第四章 近、現代
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第二節 昭和期
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1 戦時下の生活
新体制運動
392 ~ 394
戦局が長期化の様相を呈するに伴なって、強力な指導力を求める声が起こり、高度国防国家の建設、日支問題解決のため政治体制を再編して、広く国民を組織しようとしたものである。昭和十五年近衛文麿を中心として活発な運動が展開され、既成政党は解党してこれに呼応し、十月に大政翼賛会が成立、各府県・市町村に支部が置かれ、全国民を一丸とした協力体制が樹てられた。労働組合は官製化された産業報国会となり、これまでの愛国婦人会・大日本国防婦人会・大日本連合婦人会は統合されて大日本婦人会となった。また中堅壮年層をもって翼賛壮年団が組織された。大政翼賛会はこれら三団体をはじめやがては末端の部落会・隣組などもその指導下におさめた。
銃後奉公会の「村だより」
家庭用主要食糧配給通帳
家庭用必需品購入券
報国債券(軍事費の増大とともに国の財政支出は膨張し,多額の赤字国債が発行された。これは庶民を対象として売り出された割増金付戦時報国債券である。おもに部落会などを通して名戸へ割当てられたが,終戦とともに反古(ほご)と化した。)
衣料切府(表紙)
衣料切府