仕事着が農作業の種類によって異なることは、田植時の女性の服装を除いてほとんどないが、季節によっては厚着になったり薄着になったりする。田植時の服装については、女性は紺絣(かすり)の山襦絆(じゅばん)、もも引(のちにもんぺ)、手さし、菅(すげ)笠(のちに麦藁(わら)帽子)などを新調した。
娘は赤いたすき、既婚の女性はピンク色、中年になると白いたすきをかけた。手拭いも新しいのをおろし、足は素足であった。
最近は作業衣にズボンを穿きエプロンを着け、泥田に入るにも水田用のゴム長足袋(たび)を穿く軽快な姿である。帽子も日やけを防ぐ大きなひさしつきの布帽子で、頬からくび元まできちんと包むようにできている。
モモヒキ
男女別の仕事着 |
男 | 女 | |
頭 | ねじりはちまき ほっかぶり 菅笠 麦藁帽子 | あねさんかぶり 菅笠 編笠 麦藁帽子 |
上半身 | 山じゅばん 山シャツ | 山じゅばん |
下半身 | ももひき | ももひき もんぺ |
手 | 手さし | 手さし |
足 | 足なか草履 | 足なか草履 |