管理

468 ~ 468
衣類は、タンス・長持ち・衣類箱・行李などに入れ、しょうのうを入れるなど虫除けをして保管した。八月頃には土用干しを行い、風を通して保存につとめた。

クルマナガモチ

 縫いものはすべておはりと呼ばれる和裁で、女たちのかかせない仕事であったため、娘時代に村内のおはりやと呼ばれる家へ、この道の熟練者「おししょうさん」を師として、おもに農閑期に習いに通った。おはりの教程は、ヒトツミ→ミツミ→ヨツミ→ホンダチと組まれていた。
 このおはりを習うということは、花嫁修業の一つであり、嫁入り前の娘たちにとっては、大切な教養を身につけることであった。
 洗濯は近くの川で、サイカチの実などを利用して行なった。髪洗いや葉煙草作業で「やに」のついた手を洗うためには、亀久の地方で採れる洗い粉(白土)を用いた。