第四節 村と家

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 人間は社会に生きる動物であり、個人としてだけでは生きられない。少年少女の読みものとなっている「ロビンソン漂流記」を一読すると、このことが実によく描かれているのに感心させられる。
 ここでは、本村の社会生活の中から、村落を構成する坪(つぼ)や講中(こうちゅう)をはじめとして村仕事、村寄り合い、相互労力交換のユイ、同族集団としてのマケについて、および族制関係のこととして戸主権、主婦権、嫁と婿、相続、分家、隠居などについて述べることにする。