本家を本宅、分家を新宅または新家などとも呼ぶ。分家を出す場合には、本家から住む土地といくらかの資産を与えるぐらいであるが、それは本家の土地の広さや金銭的な力量によってまちまちである。分家を出す場合は本家のまわりに地分けして置くことが多いが、この場合、本家は分家に対して、冠婚葬祭等の重要な事を決定する時に大きな権限を持っていた。普通、分家の姓や家紋は本家と変わらないが、家印は本家のものを少しだけ変化させて用いた。分家には次・三男がする場合と、世帯主が村付き合いをやめて隠居した所にその目にかなった子供を入れて分家する隠居分家などがある。